ビジネス実務法務検定、宅建士、行政書士試験の難易度を比較する
今回は、数ある法律系資格試験の中から、ビジネス実務法務検定2級・3級、宅建士(宅地建物取引士)、行政書士を独学でチャレンジする場合の 難易度について考えてみたいと思います。
ところで、これから法律系の資格試験にチャレンジすることを考えていて、どの資格に挑戦すべきか迷っている人には、試験難易度よりも先に知っておくべきことがあります。それはこれらの試験の性質の違いです。
試験の性質の違い
ビジネス実務法務検定
ビジネス実務法務検定は、東京商工会議所が主催運営する検定試験です。公的資格ではありますが、国家試験ではありません。 社会人全般を対象に、社会生活上身につけておくべき法務知識を幅広く問う試験です。 独占業務(=この資格を持っている人しかできない業務)があるわけではありません。
宅建士(宅地建物取引士)
宅建士(宅地建物取引士)は不動産取引を行うのに必要な国家資格です。宅建士有資格者のみに認められた独占業務があります。また、不動産取引をする場合、営業所ごとに一定数の宅建士を配置しなければならないことが法律で定められています。
行政書士
行政書士は、官公庁に提出する文書を他人にかわって作成する場合、あるいはその申請を代行する場合に必要な資格です。つまり役所に出す書類を他人の代理で作成するのでしたら行政書士の資格を持っていなければなりません。
どの資格にチャレンジするかは、難易度で決めるのではなく、こうしたそれぞれの試験の性質もしくは性格のちがいをふまえて決めるべきです。
さて、難易度の話にうつります。
ビジネス実務法務検定3級・2級、宅建士、行政書士の難易度のちがい
4つの試験を 難易度が高いと思われる順序で書くと
- 行政書士試験
- 宅地建物取引士(宅建士)
- ビジネス実務法務検定2級
- ビジネス実務法務検定3級
の順番です。これはあくまでも筆者自身の受験・合格体験にもとづく所感です。
しかし、出題範囲(出題される法令の範囲)、出題形式も異なるので、あたかも英検を4級から1級に向けてチャレンジしていくようなシームレスな道を想定するのは間違いです。
もっとも、将来どのような業種・職種を指向するかに関わらず、学んでおいて損がない、と言えるのは「ビジネス実務法務検定」です。いわば社会人としての一般教養のようなものです。ですから、現時点で不動産業界への就職とか、独立開業とかを具体的に考えているわけではないけれど、法律を集中して勉強してみたい、自分が法律職に向いているかどうか見極めたいという人には、ビジネス実務法務検定の受験をお勧めしています。
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