簿記3級独学独習者におすすめの問題集(習熟・完成期)

日商簿記3級を、スクールへ通わず独学でチャレンジしようとする方のために、独習向け教材をご紹介する記事、前回は

参考(前回記事):簿記3級独学独習者におすすめのテキスト(学習初期)

前回記事でふれたとおり、簿記試験は「技能試験」であるため、合格するためには知識を学ぶだけでは不十分であり、問題を繰り返し解く「練習」が必要です。


いま一度強調しておきます。簿記は勉強するのではなく練習することによって学ぶものです。


今回は、ひととおり基本事項を学んだ上で、本試験までに繰り返し解くことで実力を上げてゆける問題集をご紹介します。


この記事で紹介する簿記3級受験対策用問題集

  • 合格テキスト 日商簿記3級 Ver.9.0 (よくわかる簿記シリーズ)  TAC簿記検定講座 編
  • スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集 (スッキリわかるシリーズ)


合格テキスト 日商簿記3級 Ver.9.0 (よくわかる簿記シリーズ) TAC簿記検定講座 編

この「合格トレーニング」は、問題の順序(出題順序)が、学習テキストの章立てと同じように、学習項目ごとにまとめられています。つまり、たとえば消耗品の処理、固定資産・減価償却、試算表、決算といったテーマごとに問題がまとまっている問題集です。

基本事項をしっかりと確認するのに向いた「良問」がチョイスされています。良問を、理解しながら解く、というのはとても大切な学習プロセスです。その意味でこの問題集はぜひ取り組んでおきたい良書です。

ただし、本試験では、学習テキストで学んだ順序に出題されるわけではありません。また試験時間内にたくさんの問題を解く、「スピード感覚」も体得しておく必要があります。この問題集はその意味では、本試験の臨場感を得られないので、別途、過去問題集、予想問題集といった、本試験形式のトレーニングが必要だ、と考えたほうがよいでしょう。

また、この問題集の解答に付された「解説」はとてもあっさりしたもので、また解説の付されていない問題も多いです。重要事項はあくまでもテキストで確認する、というコンセプトなのだろうと思います。


スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集  (スッキリわかるシリーズ)

「合格トレーニング」とは異なり、こちらは本試験形式の問題集です。本試験のように、さまざまなテーマを問う問題が、本試験と同じ量、そして本試験と同じようにランダムに出てきます。また、こちらは「解答・解説」に相当なページ数をさいていて、丁寧な解説をつけています。答え合わせにおいて基本事項を確認するために、テキストに立ち戻る必要がほとんどないくらいの懇切さだと思います。


このように、今回とりあげた、合格トレーニング 日商簿記3級と、スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集は、どちらがよいというものではなく、別傾向の、もしくは別アプローチの問題集であると言えます。

合格トレーニングは基本事項のマスターに適し、一方スッキリとける…のほうは、スピード感覚と臨場感の体得に効果があります。


受験までの余裕があれば「合格トレーニング」で基本技能の完成をめざしつつ、受験までに一度は、スッキリ…のような本試験形式の問題にもチャレンジし、本試験のスピード感覚をつかんでおくという勉強がおすすめです。

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